へこまないガトーショコラのレシピ&焼き縮みを防止するコツと工夫



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こんにちは、嵜山拓史(さきやまひろし)(@sakihirocl)です。ガトーショコラといえば中心がへこんでいる印象がありますよね。あれはあれでぎっしりしていて美味しいんですけど、へこまずふわっとしたガトーショコラも作りたい!食べたい!という方に向けて、へこまないガトーショコラのレシピを記そうと思います。


同時にへこまない方法・コツ・工夫も書いていきます。今回の作り方ならへこむどころか表面がしわしわにすらなりません。



へこまないガトーショコラ、切り分けた後と1ピース
へこまないガトーショコラ、濃厚Ver、切り分けた後と1ピース



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ガトーショコラがへこむ原因と防止策


ガトーショコラがへこむのは次の点が原因だと考えられます。

  1. へこむ配合である(ふくらみ、それを支える粉類が少ない)
  2. 中心に火が入っていない
  3. 焼き上がり時の蒸気が生地を巻き込んでしぼむ


基本的な製法・工程に間違いがないなら、大体このあたりが原因だと思います。


ネットやレシピ本で出回っているレシピはどれも比較的粉類が少なめです。なのでどれも濃厚!ずっしり!が売りになっていると思います。

ずっしりなガトーショコラも美味しくて好きですが、「へこませないガトーショコラ」を作るなら配合を変える必要があります。


また中心に火が入っていないと、その部分に引っ張られて生地を維持できず、しぼんでへこむ原因になります。

そして最後、焼き上がりは生地内に蒸気が充満している状態になります。これがそのまま冷えると、圧力の差で生地をまきこんで収縮してしまいます。なので蒸気を逃してやる必要があります。


この辺をおさえて、作り方でポイントを示していきましょう。


材料


15cmケーキ型
・チョコレート 45g
・生クリーム 45g
・バター 35g
・卵黄 2個分
・薄力粉 13g
・ココアパウダー 27g
・卵白 2個分
・グラニュー糖 67g


特徴としてはそもそもチョコレートが少なめで、その分粉類におけるココアパウダーの比率が高め、メレンゲ分のグラニュー糖多め、バター気持ち少なめって感じです。大体ふつうのガトーショコラは倍の量のチョコが入っています。


チョコレートは製菓用のカカオ分55%のものを使用しています。出来れば55%前後のものを使ってみてください。



湯煎用につかったお湯をそのまま加熱して湯煎焼き用にするといいです。大体1Lくらい用意しておくと安心。


作り方


1. ボウルにチョコレート45g・生クリーム45g・バター35gを入れて湯煎で溶かし混ぜ乳化させ、卵黄2個を加えて手早く混ぜる
2. 別のボウルに卵白2個分を入れてハンドミキサーで泡立て、軽く泡立ったらグラニュー糖67gを3回に分けて加え、その都度ツヤが出て溶け込むまで泡立てる
3. 角がお辞儀するくらいまで泡立てたら低速に切り替えてキメを整え、きめ細かくツヤがあるしっかりしたメレンゲにする
4. チョコの生地にメレンゲの1/3を加えて泡立て器orヘラでさっくりと混ぜ、混ざりきらないマーブル状の状態で薄力粉13g・ココアパウダー27gをふるい入れる
5. 同様にさっくりと混ぜ合わせ、粉っぽさがなくなったら残りのメレンゲをさらに2回に分けて加えさっくりと混ぜ合わせる
6. 最後にヘラで切り混ぜ生地を均一に整え完全に混ざったら、型紙を敷いたデコ型に流し入れ、竹串で数周ぐるぐるして生地の状態を均一にする
7. 140℃に予熱したオーブンで40分湯煎焼きし、焼き上がりすぐに数回落として蒸気を抜いて冷ます
湯煎にかける卵黄を混ぜるメレンゲを立てる
最初のメレンゲを混ぜる粉類を混ぜる最後のメレンゲを混ぜる
生地出来上がり型に流して竹串でぐるぐる湯煎焼き用のバットに入れお湯を注ぐ
へこまないガトーショコラ
へこまないガトーショコラ、切り分けた後
へこまないガトーショコラ、1ピース



工程としては通常製法ですが、ポイントは次の3点です。

  1. しっかりしたキメの細かいメレンゲをつくる
  2. 生地は温かい状態を保つ
  3. 焼き上がりに落として蒸気を抜く


まず1つ目のポイントは泡が潰れないようなしっかりしたメレンゲを作ることです。なので卵白と同量程度のグラニュー糖を配合しています。

グラニュー糖が多いので、普通の泡立てるとべちゃっとなります。はじめにそこそこ泡立ててから、3回に分けてグラニュー糖を加え、その都度よく馴染んでツヤが出るまで泡立てます。

最終的に角がお辞儀するまで泡立て、低速でキメを整えます。キメを整えないと焼きあがった生地の気泡が乱れたり、大きな気泡が入る原因になります。

しっかりメレンゲを立てても割れないため・しっとり焼きあげるための低温湯煎焼きです。



へこまないガトーショコラ、上から



次に2つの目のポイントは生地は温かい状態を保つことです。これには複数理由があります。


まず乳化の促進ですね。バター・チョコ・生クリーム・卵黄の油分と水分ときちんと結びつけてあげ、均一で状態の良い生地にする必要があります。乳化は温かいほうがやりやすいので、これが1つの理由です。


そして生地の流動性を高め混ぜやすくするためでもあります。温度が低いとバターやチョコレートを筆頭に流動性が失われかたくなってきます。

こうなると粉類もメレンゲも混ぜ込みにくくなり、混ぜすぎや泡をつぶすことにつながります。無駄な力を入れずスムーズに・状態よく混ぜ込むためには生地の温度を高めに保つ必要があり、これが2つ目の理由です。


最後に一応ですが中心に火が入らない・生焼けを防いで生地を均一に焼くためとも言えます。生地の温度が低いと中心部が焼けるまで時間がかかりますので、一応理由として挙げますがあえて冷やすとかしなければこれはほぼ大丈夫です。


へこまないガトーショコラ、切り分けた後と1ピース、アップ


最後、3つ目のポイントは焼き上がりに底を落として蒸気を抜くこと。そのままだと圧力の差で生地を巻き込んで縮んでしまうので、焼きあがったら火傷に注意しながらトントンと落として蒸気を抜いてあげます。これもやらなければすごい凹む!ってわけじゃなないですが、凹む要因を少し減らせます。


へこまないガトーショコラ、濃厚Ver
へこまないガトーショコラ、濃厚Ver、切り分けた


ちなみに↑は最後の混ぜ具合を多くして比重を高めたもの。同じ配合でも混ぜれば混ぜるだけ少しずつ濃厚さがアップしていきます。逆にふわっと仕上げたい場合はあまり混ぜないようにするとOK、ただ若干凹みやすくなります(はじめの方の写真を見てもらえば少~しだけ中心に勾配が向かっていますよね、こういう感じです!)。


ガトーショコラ…クラシックショコラといっても色々あります。訳すとチョコレートケーキですからね(笑)。ずっしり、ふわふわ、濃厚、色々ありますが1つの形としてへこまない=しっとり濃厚でありながら軽めでふわっとしているガトーショコラのレシピでした。

とっても美味しいのでぜひ作ってみてください!


他にも色々ガトーショコラのレシピを記していまして、↓の2つ。




上のはずっしり濃厚なガトーショコラ、下のは多少ふわっとしているけどずっしり感もあるガトーショコラ、そして今回のがふわっとしながらしっとりなガトーショコラです。お好みのものでどうぞ!


食感・味等劣りますが、とにかく材料がない・面倒だという方は卵とチョコだけの材料2つで出来るガトーショコラもあります(笑)。