実際行って感じた渋谷ハロウィンの現状とごみ問題



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こんにちは、生かし屋(@sakihirocl)です。10月31日ハロウィン当日、悪名高い「渋谷ハロウィン」に行ってきました。取材です。決して仮装した女の子と写真を撮りに行ったわけではありません。風俗に客を装おい潜入捜査するマルサよろしく、女の子と写真を取るのは然るべき代償なのです。


そんなことはどうでもよくって。ハロウィンというと近年日本では馴染んでいるのか馴染んでいないのか分からない感じではありますが、街の雰囲気を察するに徐々に浸透はしているようです。ハロウィンを楽しむ層がいる一方で、渋谷ハロウィンをはじめ多くの人がひしめきお祭り騒ぎになっている様相は「騒ぎたいだけ・ゴミや交通の妨げで迷惑」と煙たがる人も多いのではないでしょうか。


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渋谷ハロウィンはどんな感じ?


2017年10月31日の渋谷ハロウィンは大勢の警察官が配置され、もはや名物化している「DJポリス」の姿も。道玄坂と文化村通りの一部が歩行者天国となり、仮装した人々の写真撮影の場となっていました。当日はもちろん激混みですが、自分の歩きたい方向には歩けるくらいの混雑でした。ハチ公まわり~スクランブル交差点の間近では、人の流れで勝手に歩かされる混雑でした。


どんな人が集まっているのか


やはり年齢層は低め。高校生~20代中盤くらいが中心で、大学生が一番多い印象でした。日本人だけでなく外国人も多く、ところどころから英語や韓国語が聞こえてきます。


「ハロウィンを楽しみたい!仮装したい!写真撮りたい!」という当事者的な人以外にも、「興味本位で来てみた・混み具合を見に来た・渋谷ハロウィンを"観光"しにきた」という傍観者的な人も駅前には多かったと思います。スマホを上に掲げて雑踏の中から混み具合を撮影する人、高いところから混み具合を撮影する人をたくさん見かけました。


多くの人は複数人で来ていました。2人~5人くらいで、友達どうし衣装をそろえて参加している人が多くみられました。



騒ぎたいだけ?どんなイベントになってる?


渋谷のスクランブル交差点といえばサッカーの試合があるときも混雑し、その様子はハロウィンと並べられてよく「騒ぎたいだけ」と言われます。僕も過去にそう思っていたときがありましたし、集まっている人たちを好きにはなれませんでした。


実際に行ってみると、意外にも「騒ぎたいだけ」とはほとんど感じませんでした。もちろん羽目をはずして、ところかまわず弁えず醜態を晒している人もいます。でもそれはほんの一部で、どちらかというと「コスプレを楽しむイベント」に映りました。せめてハロウィンっぽい仮装をしろよ、とも思いました。(でも可愛ければ問題なし)


スクランブル交差点は人数が人数ですから、信号が赤になってもまだ渡りきってない人がでてはいました。でも警察の誘導してくれているかいあって、少しすると車も普通に通れるようになります。車を運転している側からすると平時に比べ迷惑ではあると思いますが、交通への影響は最低限におさえられているのではないかと思います。


一部が歩行者天国になっているので、仮装者はそこにあつまって写真撮影を楽しんでいました。その様子はとくに嫌気を感じるものではありませんでした。みんな楽しそうだしアイデアが面白い仮装もあったりで、交通の邪魔にならないならば表面上疎むところはあまりない気がします。



ごみ問題


じゃあ何が問題かというと、ごみ問題だと思います。逆に言うとごみ問題以外はとくに批判するところがないくらいには、整備されてきたんじゃないかと思います。日本の祭りは人が死んだりしています。(関連記事:祭りに殺された人達 死者が出る祭りはやめにしませんか - 生かし屋さん。) ハロウィンのあら探しをするならもっと考えねばならないことがあると思います。ただしごみ問題は深刻。どうすればいいのでしょうか。



なぜこうもごみが散乱するのか


ごみが散乱する理由をおおきく括ると、「そういう空気がないから」だと思います。どこかのコスプレイヤーさんがハロウィンを「素人さんの日」と言ったように、みんな大人数で集まって正しく楽しむことに慣れてないのです。そして統率する組織も、統一の空気もありません。


みんなやってるからいいや。こういうもんでしょ?毎年こうじゃん。人混みの中じゃ捨てても分からないでしょ。


突発的かつ自然発生的なイベントで運営者も暗黙のルールも出来上がってないため、みな倫理がゆるんでいます。日本人は"空気"がないとだめなんですよ。逆風が吹いています。


どんなゴミが多いかというと、一番多いのは「飲み物」のゴミだそうです。続いて包装袋、タバコと続きます。(参考:実録!渋谷ハロウィンのゴミランキング。仕分けで見えた"ゴミの正体" | 渋谷新聞)


加えて。


行けば気づくのですが、ゴミ箱がないんですよね。口が大きくて遠くからでも分かるゴミ箱があれば、多少はマシになると思います。ポップでわかりやすいやつです。ただゴミ箱に関しては「テロ」という観点から難しさがつきまといます。爆弾でもしかけられたらたまったもんじゃありません。ジレンマですね。(後述)


人の多さに乗じてチラシなど配布物を配っている人もいるんですよね。仮装して写真を撮りに来ているわけですから、当然身軽にしている人が多くバッグも最小限。配布物なんか邪魔だと思って当然です。押しが強いからとりあえず受けとっておいて、少し歩いて捨てている人を何人もみかけました。


それからハロウィンというイベントの特性もごみ問題に拍車をかけています。トリック・オア・トリート。お菓子です。小さいお菓子を持ち歩いたり、配ったりしている人が多くいました。包装はどうするんでしょうか。当然捨てられます。


僕も当初このブログの宣伝で手造りお菓子を配ろうと思っていました。でも色々考えるとその場で食べてもらって包装を回収しなければゴミになりかねないし、そのコントロールをどうとるかとか難しい点があったんですよね。


ありがたいことに、当日または次の日にゴミ拾いをしてくれている人もいます。個人~組織的まで多くの人がゴミを拾ってくれてはいますが、それでいてあの量のゴミが散乱しているのです。拾ってもキリがない、と彼らはいいます。


どうやったらごみを減らせる?


ではどうすればごみ問題が快方に向かうのか。大きく括った理由の裏返し、「そういう空気を作る」だと思います。


1番大きいのは運営がいないことだと思います。大きな脈絡のもとで参加するのではなく、みんな違う流れのもと行動しています。自分が主役だと思っていたり。運営が脈絡を掲げて「ある大きな権威が開催するイベントに参加する」意識が芽生えると、みんなだいすき"空気"に従い流れができます。問題は街中・公道であること、参加の管理が難しいことです。参加料を徴収する・参加を管理するシステムを作るのは、難しいというか不可能でしょう。


だからまず、"ごみが少なかった"という実績を作ることからだと思います。ひよこが先かにわとりが先か。ハロウィンはゴミが散乱する→今年も捨てていいやとなるところを、ハロウィンのごみが大幅減少→ゴミは捨てないという流れをつくるのです。


運営が無理なら、個別に対策していくのがいいと思います。まずゴミ箱について。


わかりやすいゴミ箱を複数設置してざっくり分別してもらい、その後業者さんに委託してきちんと分別してもらうのが効果的だと思いますが、前述の通りテロの脅威がつきまといます。ただあの人混みなら爆弾に頼らずともどうとでもできます。テロリストはゴミ箱に爆弾を設置するのが目的ではなく、テロが目的なのですから手段の一つを対策しても意味が無いと思います。「ゴミ箱を設置するとテロの危険が!」って言えるほど、他にテロ対策はなされていません。車で突っ込むことも出来ますし、ゴミ箱に限らず爆弾なんて設置し放題でしょう。監視カメラでリアルタイム監視をするなど対策しつつも、わかりやすいゴミ箱の設置はすべきではないかと思います。同時にテロ対策も進めていくべきでしょう。


罰則を設けるのはどうでしょう。ポイ捨ては過料を徴収。ツーマンセルの私服警官を複数投入したと告知するだけでも効果がでると思います。法律に疎いので実現可能かどうかはわかりませんが、ハードルがあるとしても同じような方向にステアリングするとポイ捨ては減ると思います。


ハロウィンは楽しいイベント!だから・・・


率直に、ハロウィンは楽しいイベントでした!だからこそ、そのあとにごみが散乱しているのが悲しい。警察の努力のかいあって、ごみ問題以外は一応かたちになってきたと感じています。いけ好かないというのも分かりますけどね。


個人出来ることはあまりありませんが、来年こそは「今年はごみが少なかった!」となるように期待しています。


あと、ポリスのコスプレをしている子にかわいい子が多かったです。現場からは以上です。