ズッキーニなどウリ科の野菜に含まれる「ククルビタシン」の食中毒に注意!



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ズッキーニ・かぼちゃ・きゅうり・冬瓜・ゴーヤ・スイカ・メロンなどのウリ科の植物は、夏野菜として挙げられ夏によく食されます。しかし、ウリ科植物特有の有害物質「ククルビタシン」による食中毒に注意しなければなりません。


きゅうり・ズッキーニ・かぼちゃなどウリ科の植物


2014年に岡山県で男女14人が下痢や腹痛の食中毒症状を訴えていたというニュースがありましたが、もう2年も経つので再度掲げようと思います。


ククルビタシンとは?


ククルビタシンはウリ科植物特有の物質で、苦味を感じる成分です。といっても通常はへたに近い部分ごく少量含まれるため、食べても何も感じず、害もありません。まれに含有量が多いものが流通してしまうことがあり、これを食べるとおう吐や下痢などの食中毒症状を引き起こします。普段食べる野菜に加えて、ヒョウタンとユウガオにも注意が必要です。


ウリ科でももともと苦いイメージのゴーヤは、加えて他の苦味成分であるモモルデシンが含まれています。なのでクルルビタシンに言及した記事の多くはゴーヤの苦味は違う成分だから大丈夫だと記していますが、他の苦味成分があるからこそ分かりにくいという側面もあると思います。とはいえククルビタシンが多く含まれるものは極めて稀ですので、あまり懸念は必要ないかと思います。


少量のククルビタシンは抗酸化性があり、抗ガンや老化防止に効果があるなど健康効果が期待できるという話も聞くのですが、眉唾物の域を出ないと個人的には思っています。


キュウリとズッキーニ


対策は?


苦味を感じる成分ですので、苦い・渋いと感じたり、舌が痺れるようであればすぐに食べるのをやめること。これはククルビタシンに限らず、異変を感じたら、勿体無いと思わずにすぐ食べるのをやめることで、食中毒の被害を回避・抑えることができます。


また自分で調理する際は、へたに近い部分を舐める、少量味見するなどして、苦くないことを確認してから調理することで事前に回避し、料理を丸ごと無駄にしなくて済みます。ウリ科の野菜で代表的なものはズッキーニ・かぼちゃ・きゅうり・冬瓜・ゴーヤ・スイカ・メロンなどですので、調理する際は意識するに越したことはないでしょう。


ズッキーニ


夏になると夏野菜に多いウリ科の野菜を食べる機会はぐんと増えます。ククルビタシンを多量に含むものは極めて稀ではありますが、「苦いウリ科の野菜はダメ」と知っていれば、食中毒の症状を回避・抑えることができます。大切なのは、異変を感じたらすぐに食べるのをやめることです。これを念頭に置きつつ、栄養たっぷりで美味しい夏野菜を満喫したいですね。