大人になった今、児童書を読もう(おすすめの児童書)



スポンサーリンク

児童書というと、読んで字のごとく子供向けに作られた本ですが、あらためて大人になって読んでみると、大人でも得ることが多いと感じます。そこで、大人が読んでも面白い、何か得るものがあるおすすめの児童書をご紹介しようと思います。


大人になった今、児童書を読む理由


子供の頃に読んだ思い出の本。記憶に深く残っているもの、読んだことさえ忘れているもの、また読み返したいと思いつつも時間が取れずに放置していたものなどなど。誰しもなんらかのかたちで子供の頃に読んだ本に対する感情は存在していると思います。


また、これまで本を全く読んでこなかった方も、その導入として、すべての方に言えることは、


大人になった今、児童書を読もう。


ということです。


大人になると、子供の頃の感性をないがしろにしがちです。あの頃はなぜあんなにしょうもないことで笑っていられたのだろう、とか、今となってはくだらないとか。しかし、なぜ子供の頃の感性を切り捨てる必要があるのだろうと思います。


あの頃の感性を取り戻し、かつ様々なことがわかるようになった今だからこそ、児童書から得られるものがあると思います。なにしろ児童書には、子供に受け取って欲しいという作者のメッセージや気持ちがたくさん詰まっていますから。


想像力を養い、感性を取り戻すのに、児童書はもってこいなのです。


児童書を読む子供


おすすめの児童書(感想つき)


ミヒャエル・エンデ作品


どの「おすすめの児童書」を紹介しているサイトでも挙げられています。それにはそれ相応の理由があります。


モモ


内容紹介
時間に追われ,落ち着きを失って,人間本来の生き方を忘れてしまった現代の人々.人間たちから時間を奪っているのは,実は時間どろぼうの一味のしわざなのだ….この一味から時間をとりもどし,人生のよろこびを回復させたのは,どこからか突然あらわれた無口な少女だった.時間の意味を問う異色のファンタジー.

(amazonより)


時間貯蓄家になっていませんか。時間を節約に傾倒して、生活がやせほそっていませんか。時間の使い方について、現代を風刺しつつ、物語としても楽しめる傑作です。

時間はただ流れているものではありません。個人の意識によって、いくらでも表情を変えます。時間をどうのように使うか、考えなおすきっかけになり、またそれを意識することによって自分の生活が変わります。

忙しい時にほど、また、人生の各所で読み返したい一冊です。


僕は時間の使い方についておすすめの本を聞かれたときは、「時間術」とか名のつく実用書より、こちらの本をおすすめしています。


はてしない物語。


バスチアンはあかがね色の本を読んでいた――ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前。その国を救うには、人間界から子どもを連れてくるほかない。その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年――ぼくのことだ! 叫んだとたんバスチアンは本の中にすいこまれ、この国の滅亡と再生を体験する。

(amazonより)


本書と知らない方も、ネバーエンディング・ストーリーと聞けば聞き覚えがある方もいるんじゃないでしょうか。映画にもなっていて、大人でも楽しめる内容です。でもたしか原作と終わり方が違っていたかな?

本書では、現代への風刺ももちろんですが、よりファンタジー感が強い作品となります。しかし、びっくりするほど引きこまれます。もう現実なんじゃないかとおもうほどに。これには装丁も寄与しているので、文庫版も出ていますし、値段もお手軽ですが、ハードカバー版をおすすめします。幾度と無く、一旦本を閉じて、表紙の装丁を見ることになると思います。


一人で布団にくるまりながら、子供の頃に戻った感覚で読むと、もうたまらなくなります。ストーリーとしては想像のつくものだという意見もあるかもしれませんが、やはりミヒャエル・エンデ、随所に目を凝らして読んでください。本書を堪能できるだけでなく、今後も本を読みたくなる一冊です。


バーティミアス


プラハの時代は去り、いまや魔術の中心はロンドン。魔術師たちは、政府の重要なポストを占め、帝国を牛耳っている。魔術師は貧しい家の子どもを弟子にして、悪魔を思いのままにあやつる技を、歳月をかけて叩きこむ。弟子は、親も生まれたときの名も捨て、帝国に貢献する日のために、ひたすら修行にはげむのだった。いま、ひとりの少年が師匠にかくれて寝室の床に五線星を描き、バーティミアスという悪魔を召喚した。彼は御年5010歳。まあ最高ランクではないが、由緒正しいベテランの妖霊である。妖霊界からロンドンの街へバーティミアスを召し出したむこうみずな少年の名はナサニエル。自分をはずかしめたエリート魔術師に復讐を誓っている。なにもかもが新鮮!文句なしにハマる物語が600ページにギッシリ。

(amazonより)


こちらもファンタジーの読み物。一冊あたり600ページほどあり、かなり分厚い本です。かなり読み応えがあります。僕が小学生の頃、「読んでる本は厚ければ厚いほどかっこいい」という中二病の先取り的な理念のもとに出会った本です(笑)。


しかし、とてもテンポよく書かれているので思ったより何倍もスラスラ読めます。キャラクターも魅力的でナサニエルやバーティミアスなど、愛らしい登場人物がいっぱいです。僕は一時期、ネットのハンドルネームでナサニエルを名乗っていました(笑)。


ストーリーも然ることながら、描写が秀逸で、立体的な想像力が掻き立てられます。最初に読んだ当時の頭の中の映像が、今でもはっきりと再生されます。まとめると、とにかくおもしろいです。感覚的にそう思わせるエッセンスがたっぷりと詰まっています。


分厚いですが、一読の価値ある、大人になってもおもしろい一冊だと思います。


おすすめの児童書(紹介だけ)


書ききれないので紹介だけ、どれも人気の作品で、読み物として面白く、想像力を掻き立てられ、なにかメッセージを受け取ることができて、あの頃に戻れる一冊です。



森絵都さんの本は全読してますが、個人的にほんとうにおすすめです。不思議な感覚の中に、不思議な感情が溢れてきて、最後には満ち満ちて、でもどこかにぽっかり穴が空いたような感覚に駆られます。


児童書を借りに、図書館に行こう


児童書のまた良い所は、大抵の場合、図書館にあるというところです。自分でも持っておきたいのが本音ですが、ハードカバーのものだと値も張りますし、保管場所もとります。数が多くなると余計に難しくなりますね。


探してない場合は書庫などに保管されていることも多いので、聞いてみてください。


また一緒に他の本も借りるきっかけにもなります。新しい分野に興味を広げてみたり、読みたいと思っていた本が偶然みつかったり。何よりあの空間自体にどことなく安心感やわくわく感を覚えます。


長く図書館に行っていない方、もう一度、足を運んでみてはいかがでしょうか?


大人になった今、児童書を読もう


児童書を改めて読むと、本当に得ることが多いです。そして胸の奥がチクチクと痛むんです。忘れていた感性を思い出して、生活に潤いが出たり、新しい発見があったり。また、それを追求する活気が出てきます。


本は読む時によって得られる感想や感情が全然違うものになります。あの頃わからなかったものがわかったり、気付けなかったことに気付けたり

児童書にかぎらず、再読はとてもためになると思います。大人になった今、今一度、児童書を読むことをおすすめします。