天板1枚から作れるチョコレートマカロンのレシピ!



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今回はちょっと難しい印象があるお菓子、マカロンです。そのかわいらしい見た目と、家庭料理との距離から、作れたら褒められること間違いなしだと思います。作りたいけれど難しそう・・・という方に向けて、少し詳しめに記していければと思います。と、いうことで、天板1枚から作れるチョコレートマカロンのレシピ!天板1枚分の分量ですので、気軽にトライできると思います!


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チョコレートマカロンのレシピ


材料


天板1枚分(マカロン8個分)
・卵白 28g
・グラニュー糖 23g
・粉砂糖 35g
・アーモンドパウダー 28g
・ココアパウダー 3g


ガナッシュ
・チョコレート 35g
・生クリーム 22g
・バター 5g
・トリモリン(転化糖)or水あめ 5g


小さめの卵ならそのまま、大きめの卵なら少し減らしてと、どのサイズの卵にも大体対応できる卵白28gにしています。材料は1g単位できっちり計量してください。「ちょっと多くなっちゃったけど少しだからいいや」は、失敗のもとです。大体マカロンは卵白:アーモンドパウダー:砂糖=1:1:2です。


あとこれもお決まりですが、粉砂糖はコーンスターチが入っていないものをお選びください。


メレンゲは一般的な作り方で馴染みのあるフレンチメレンゲにしてます。マカロナージュ(泡をつぶす作業)の許容範囲が少し狭くなりますが、馴染みがあって作りやすく、トライしやすいと思います。個人的にスイスメレンゲが好みですが、少し時間がかかるので、また別のマカロンの記事としてあげたいと思っています。


ガナッシュはお好みのもので、バタークリームにチョコを混ぜてもOKです。トリモリンまたは水あめを入れると、かたまっても一定のなめらかさが保て、口溶けの良いマカロンになります。



アーモンドパウダーは粒が大きいので、目が粗いものでふるいます。ココアパウダーは水分が少なくダマになりやすいので、他の粉類と合わせてふるいます。


作り方


1. ボウルに卵白を入れ、グラニュー糖を加えないまま角が立つまで泡立てる
2. 角が立つくらいに泡立ったらグラニュー糖を3回に分けて加え、その都度ツヤが出るまで撹拌し、しっかり角が立つまで泡立てる

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まず画像上の程度までグラニュー糖を加えずに泡立てます。それからグラニュー糖を3回に分けて加え、混ぜていきます。一様に混ざってツヤがでるくらいに混ぜたら、次のグラニュー糖を加えていきます。


なぜ最初に角が立つまで泡立てるかというと、卵白に対してグラニュー糖の分量が多めなので、はじめに加えてしまうと、ベチャベチャになって一向に泡立たないからです。なのであらかじめ泡立てておいてから、グラニュー糖を加えていきます。卵白に対してグラニュー糖の分量が多い場合は、どのお菓子でもこうしますので、覚えておくと失敗しません!グラニュー糖の分量が少ない場合は、早めに加えても問題ありません。


またハンドミキサーの羽根についたメレンゲもしっかりボウルに戻すことです。指やヘラなどで、できるだけボウルに戻してください。


3. 粉砂糖・アーモンドパウダー・ココアパウダーをふるい入れ、さっくりと混ぜ合わせる
4. 粉っぽさがなくなったら、泡をつぶすマカロナージュという工程に入る
5. 詳しくは下部で画像を交えて説明
6. 最適にマカロナージュした生地をそれ以上潰さないように、ボウルからヘラで垂らすようにして絞り袋に入れる

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まず粉っぽさがなくなるまでは、一様になるようにさっくりと混ぜていきます。粉っぽさがなくなったら、ヘラでぐるぐると混ぜていきます。普段小麦粉を使い、グルテンをださないようにするお菓子では決してしない、練るような混ぜ方です。これによって、だんだんと泡を潰していきます。


上の2枚目の画像のように、ヘラから生地を落として、途中で途切れるようならマカロナージュ不足です。3枚目の画像のように、リボン状に垂れて落ちると表現されますが、ヘラから落とした生地が途切れることなく折り重なって落ちるくらいのかたさになれところまでマカロナージュします。この状態になると、ほどよくツヤも出てきますので、生地の光具合もみながら作業してあげてください。そしてこのリボン状に折り重なって落ちた生地は、少しすると跡がゆっくり消えていきます。この状態になるまで、混ぜてはヘラから生地を落としと繰り返し、ベストな状態を見極めて混ぜるのをストップします。


最適にマカロナージュした生地をそれ以上潰してしまわないように、ヘラでこすりつけるように絞り袋に入れるのではなく、ボウルを持ち上げてヘラで垂らすように入れていきます。自信がない方は、絞り袋に入れる工程で少し泡が潰れることを考慮して、マカロナージュの具合を気持ちかためにとどめておくと良いですね。


7. 天板にオーブン用シートを敷き、3~4cm以上間隔をあけて、直径2.5~3cmの大きさに絞る
8. 絞った直後は跡が残り、ゆっくり消える状態ならベストなマカロナージュ具合
9. そのまま表面を乾燥させる
10. 今回は湿度60パーセント弱で1時間、乾燥しているなら30分が目安
11. 乾燥についても詳しくは後述
12. 焼く10分以上前に予熱を完了させ、オーブン庫内の温度を十分に上げ、ムラを出来るだけなくす
13. 160℃に予熱したオーブンで12~13分焼く
14. 冷めてからオーブン用シートから外す

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絞る際のコツは、絞り袋を直角に持ち、天板から5mmほどの高さに固定し、そのまま目指す大きさまで絞ります。よくぐるぐる巻く必要はありません。というか巻いたらだめです。シュークリームにしてもマカロンにしても、口金は固定した状態で絞ります。また、この分量はマカロン8個分、つまり16個ほど絞れますが、ちょっと残ると思います。残らなくても大丈夫です。残ったものは乾燥チェック用に絞っておくと、乾燥不足で生地が指について、1つをダメにしてしまうのを防げます。


絞った時、マカロナージュの成功失敗が如実に出ます。絞った直後は跡ができますが、それがゆっくりと消えていくようなら適度にマカロナージュができています。マカロナージュ工程で、ボウルの中でもこの状態が再現できるように、ほどよく流動性があり、跡がゆっくり消える状態、すなわちあまり途切れることなくリボン状に折り重なって後に消えていく状態を目指すわけです。


絞った跡がいつまでたっても残っているならマカロナージュ不足です。そのまま焼いたらピエ(マカロン独特のふち)ができるところまではいきますが、中に空洞ができ、見た目も贈り物に堪えるものにはなりません。逆に絞り出した跡ができずに薄く広がる場合はマカロナージュしすぎです。薄いペラッとしたマカロンになります。


そしてもう1つ重要なのが乾燥です。ピエは、乾燥することにより表面は膨らむことが出来ないゆえ、中で膨張する生地が表面を持ち上げて外に少し出ることによってできます。乾燥が不足するとこの膨張に耐えられず、表面が割れてしまいます。乾燥しすぎも、中まで乾燥してしまうのでダメです。食感も悪くなります。


どのくらい乾燥さすかというと、指でやさしくなでても生地がついてこないくらい、それでいて柔らかさがあり、ちょっと力を入れると生地が沈み、それでも生地が指につきそうでついてこない状態です。


乾燥時間は温度や湿度によって大きく異なります。冬の晴れた日、加湿器などを稼働させずに、部屋が乾燥した状態だと30分ほどで完了することもあります。今回は湿度55~60パーセントで1時間かかりました。雨の日だと数時間たっても乾燥が完了しない場合がありますので、晴れの日に作ることをおすすめします。部屋の乾燥具合を加味して、30分ほどでタイマーをかけ、チェックしてみましょう。


また、倍量など量を増やして作る場合、天板が2枚以上になるわけですが、一度に絞ってしまうと、1枚を焼いている間に残りの天板に絞った生地の乾燥がすすんでしまうので、乾燥時間と焼き時間を考慮して絞って下さい。例えば乾燥時間が1時間とすると、予熱の時間も合わせて、前のマカロンが焼きあがる50分前ほどに絞り、焼き上がりからすぐに予熱を再度開始するとすぐに完了しますので、生地は1時間乾燥した状態で、オーブンは予熱完了から5分ほど経っている状態となり、すぐに焼くことが出来ます。量を増やす場合は、乾燥時間・焼き時間を考慮して絞るタイミングを決めてくださいね。


もう1つ注意すべきなのが、オーブンの予熱です。乾燥が完了してから予熱をはじめたのでは、その間も乾燥していきますから、乾燥のしすぎになってしまいます。また、オーブン側で予熱完了となっていても、その直後は庫内の温度にムラがあったり、温度が上がりきっていない場合がほとんどですので、予熱完了から10分以上はそのまま置いておきます。家庭用オーブンではムラができやすいので、この点もご注意ください。


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焼き時間は12~13分です。僕と同じ癖を持つオーブンでしたら12分ですが、オーブンは個差が大きいので、お持ちのオーブンの癖によって焼き時間や温度を前後させてください。ベストな焼き時間で歯切れのよいカシュっとした食感に仕上げるか、少し焼き時間をのばしてカシュっのあとにネチッとした食感を加えるかは、正直好みだと思います。売り物も、お店によって全然違いますしね~。いずれにしても、はじめは12分程度で試してみるのをおすすめします。


焼き上がりは指で触って状態を確認するなどするよりは、冷めてから食べてみて時間や温度を前後させるのがよいと思います。1発で成功できるようにとポイントを書いているつもりですが、お菓子作りはやはり2回目からが本番です。ネチッとしてそれが好みでないようなら焼き時間を少し短縮してあげてください。


十分に冷めてからオーブン用シートからはずします。するっとはずれるのではなく、少しシートにくっつくような感覚が良い焼き上がりです。ガナッシュを挟む側を少し指で押してへこますと、たっぷりと挟めます。表面も一緒にへこましてしまわないように注意してくださいね。


続いて、ガナッシュ作りです。


15. チョコレートを刻み、トリモリンor水あめを加えて湯煎(50℃)にかけて溶かす
16. 生クリームを沸騰させ、50~60℃程度まで冷ます
17. チョコレートと生クリームを混ぜ、十分乳化させる
18. あたたかいうちにバターを加え、しっかりと混ぜて乳化させる
19. 絞り袋にいれて絞るか、小さめのスプーンでマカロンにのせてサンドする
20. ラップなどして冷蔵庫で冷やしてから、お召し上がりください!

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あとはガナッシュを作って挟むだけです。チョコレート・トリモリンor水あめ・生クリームを合わせ、バターも加えて十分に乳化させます。すこし冷ましたら絞るなりしてサンドします。まだかたまっていないので、冷蔵庫にいれて冷しかためます。といっても、トリモリンor水あめが入っていると、かたまってもなめらかさが残り、口溶けの良いマカロンになります。


またガナッシュを挟んで少し置くことで、マカロンの中心部がしっとりとします。そとはさっくり、中はしっとり、美味しいマカロンの完成です!日持ちはガナッシュによりますが、大体3日ほどで食べて下さい。


気をつけるポイントが多く、見極めも初見では難しいですが、初トライでも十分成功できると思います。そこから理想に近付けるには試行錯誤が必要です。2回ほど作れば、かなり要領が分かってくると思います。バレンタインにぜひ挑戦してみてください!