こんにちは、生かし屋(@sakihirocl)です。最近自分のジェンダーについてちょくちょく考える機会があり、その一部を吐き出してみようと思います。自分のジェンダーの話から、世間のジェンダー論についてシフトしていきます。
というのも、よく女子みたいと言われるわけです。この記事でも少し書きました。
男子に対する「女の子みたい」は褒め言葉?貶す言葉? - 生かし屋さん。
基本的に、男です。20歳まではほぼ坊主でしたし、100%疑いようもなく男でした。Twitterでは顔出ししているのでご存知の方もおりましょうが、今は女性で言うミディアムより少し長いくらいの長髪です。料理が好きで、お菓子やパンを作るのも食べるのも好きで、甘いものが大好物ですし、一人暮らし4年目ともなると家事も一通りこなせます。好奇心・探究心が旺盛なので、その辺の主婦にも負けないくらいの暮らしの知恵は持ち合わせています(笑)。ここまでなら女子力が高いやら嫁にしたいやら冗談混じりで終わるのですが、僕はレディースの服も普通に着ますし、メイクもします。ヒゲ脱毛もしています。こうなってくると相手によっては「え?そっちの人?」と疑われたりして、それが最近ますます多くなってきました。
いちいち「いやいや、こういう考えでね」と説明するのが手間なので、最近はジェンダーレスと言っちゃっています。いや、自分でジェンダーレスと言っちゃう人、痛いだしょって僕も思っていましたし、イケメン以外は許されないでしょって思ってました。でもひとりひとりに長々と説明してられないですし、世間に認知されている言葉で、自分の状況に近しいものがあるならば、もう使ってしまおうということで、勇気を出して使いはじめました。それから、恋愛対象は女性のみです。ふつーの異性愛者です。
メイクをしたりする理由は多方面から説明できるのですが、基本的な軸は2つ。1つは中性に寄りたい+コンプレックスのごまかし、もう1つはジェンダー論です。そもそもメイクをはじめたのは、人前に出るときにメイクしてもらったりして、「あれ?そんなおかしいことじゃなくない?自分でもやろ~」と思ったのがきっかけです。で、これだけ髪が長いと、多少女性に寄ってくるといいますか、髪が長いことにひっぱられて、中性の魅力みたいな何かがひょこっと顔をだした感じです。あとメイクをするとほんの多少ですがコンプレックスをごまかすことができます。苦手意識とか、コンプレックスとかあんまりないですが、ルックスと持久力は引け目を感じます。どちらもそんな重きを置いていることではないですが、良くなるなら良くしたいじゃないですか。良くなってるかはわかりませんが(笑)。1つ目の理由は、さほど重要ではありません。
根底にあるのはジェンダー論で、僕は思うんです。男だからこうでなきゃならないとか、男だからこうしなきゃいけないとか、女だからこれはだめとか、女だからこうあるべきとか、どうでもよくないですか?時代遅れじゃないですか?だから、メイクは女性がするものとか、レディースの服は女の人が着るものとか、そういうのは気にせずにいこうっていうのが、僕のスタンスです。自分らしくいこうと。それ以外の価値観は参考にはすれど、それに縛られる必要はないと。メイクに関しては男性でも主要メディアに出ている人の大半がやっていることですし、そうでなくても最近は化粧する男の人も増えているので、そういう時代になっていくんじゃなかとおもって、先取りしちゃおうってノリもあります。
畢竟、男でもいいわけです。こういう志向がある男ってことでもいいのですが、男でも女でもなくその他を選ぶことで、LGBTsを認める流れに加勢しようという意図もあります。こっちで書いてあります。
性別選択で「男」ではなく「その他」を選ぶようにした - 生かし屋さん。
僕は異性愛者ですが、同姓愛の人がいたってまったく問題ないと思いますし、自分の決められた性に疑問を持ったり、変わろうと思う人がいるのも理解できます。もちろん種の存続・子孫繁栄の観点からは一歩逸れた位置付けになりますが、もうそういう時代ではないだろうとも思います。先進国では少子化が嘆かれていますが、それを理由に個人の「らしさ」を否定できるような文明の進度ではありません。
一方で、メイクをする男を含む多様な性に対して、「気持ち悪い」と思う人がいても、僕はいいと思うのです。多様性は、前提です。よく交錯する意見に対して「人それぞれ」を結論とする場合がありますが、「人それぞれ」は前提でしかなくって、それぞれの状況下で自分の価値観を交えて、「人それぞれだけれど、僕はこう思う」とならなければ、ものを考えなくなり、主体性を失うことになります。これと同じで、色んな性の形があるのは前提でしかなくって、認めた上で「でも僕は気持ち悪いと思う」のような意見があっても、それはいいんじゃないかと思うのです。僕にはゲイの知り合いもいますし、同姓愛について理解があるほうだと思います。これら性の多様性を認めた上で、誤解を恐れずに言うならば、男同士がキスしたりするのを見ると、正直気持ち悪いと思っちゃいます。正当化じゃないですが、それと同じように「男が化粧するなんてきもい」という意見があっても、それは健常なことじゃないかと思います。「同姓愛は理解ができない」のような意見をこっぴどく排斥する一部の傾向には、疑問を有しています。
とはいいつつも、まだまだLGBTsに関しては多様性すら認めない人が多くいます。日本では東京レインボープライドをはじめ、世界でもいろんな取り組みがされていますよね。裏を返すと、まだまだ浸透していないゆえんでもあります。なのでまずはLGBTsへの否定的な意見を排斥することで、多様性をデフォルトに組み込むために、ちょっとバランスの偏った趨勢でも看過すべき段階なのかもしれません。難しいですね。
東京レインボープライドのモットーにあるように、キーワードは「自分らしく」です。これにつきます。ジェンダー論についてはいくらでも書ける気がしますが、今回はこのへんで。みなさんはどのようにお思いでしょうか。