手が震える・・・振戦という病気を知っていますか?



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振戦という病気を知っていますか?


「ふるえ」とも呼ばれ、筋肉の収縮、弛緩が繰り返されることによって起こる不随意のリズミカル運動のことを振戦といいます。


ご老人などで、手が震えている方を見たことありませんか?意識とは関係なく、ふるえてしまうのが振戦です。僕のおばあちゃんがそうでした。そして僕もそうです。コップを持つ手がふるえるので、水面が波立ちます。


振戦


実は振戦は、誰にでも起こりうるものです。ストレス、不安、疲労が原因で手がふるえるのが振戦にあたります。一時的なものであればなんら問題ないのですが、日常的に続くようであれば、なんらかの病気を疑う必要があります。


振戦には大きく分けて5種類あります。


・生理的振戦
・本態性振戦
・甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
・パーキンソン病
・アルコール依存症


生理的振戦は緊張したときや寒いときにでる、誰にでもあるものです。文字通り生理的なもので、病気ではありません。


本態性振戦家族性振戦とも言われ、原因は不明ですが、ふるえ以外の症状はみられないのが特徴です。年齢が高くなるほど多くなりますが、若者にも見られます。症状がふるえだけなので、単なる体質とも言えます。程度によっては日常生活に多少の支障があります。


甲状腺機能亢進症(バセドウ病)は、甲状腺ホルモンの分泌量が過剰になる病気です。過剰分泌に起因して症状として振戦があらわれます。


パーキンソン病は脳からの指令がうまく伝わらず、体の動きが不自由になってしまう病気で、症状として振戦があらわれます。


アルコール依存症は言わずもがなアルコールに依存した状態で、振戦があらわれます。


振戦2


僕はおそらく本態性振戦です。おばあちゃんは>甲状腺機能亢進症でした。僕は血液検査の結果違うとわかりました。パーキンソン病に関しては近々検査する予定ではありますが、症状が少し当てはまってはいるものの、一致ではないので違うと思います。


症状がひどい時はまともに字がかけませんし、ものを食べるのも一苦労です。


本態性振戦は声や手にふるえがあるだけで、普段はさほど支障はないのですが、世間にあまり認識されていないので、奇妙がられることがあります。


Aさん(ふるえる手を見て)「めっちゃ手ふるえてるたん(笑)。緊張してる?」


僕「いや、僕、振戦なんですー。」


Aさん「・・・ああ、緊張せんでもいいよ!」


僕「(新鮮だと思われてんな)」


緊張していると見られる分にはあまり差し支えないのですが、ふるえと状況がマッチしていないと、違和感のある様相に見えるようです。


特に年齢が低いとミスマッチ感があるようで、たびたび不思議そうな目で見られます。


でも止められないんですよね。もともと緊張していなくても、へんてこだと思われると、精神的緊張はするものです。精神的緊張はふるえをひどくします。振戦は、指摘されるとますますひどくなるんです。


あらかじめ「自分はふるえる体質です」と伝えるようにはしているのですが、タイミングなどでなかなか言い出せない時もありますし、会う人会う人に伝えるには限界があります。


世の中には振戦で悩んでいる人がたくさんいます。また、手がふるえるという自覚があっても、本人さえ振戦という言葉を知らない場合もあります。僕も中学生になるまで、「自分は手がふるえる症状がある。」という自覚があるだけで、振戦だとは知りませんでした。


この認知度の低さで、自分でさえも気づかずに、「自分は変なんだ」と思ってしまい、苦しんでいる人がいます。症状が局所的だと親なども気づきにくいんです。親の前ではあまり緊張しませんからね。


振戦にしても吃音症にしても、この手の病気による不幸を無くすには、周りの人の理解が不可欠です。病状自体は良くならなくても、世の中の価値観次第では普通に生きていくことができるんです。


まずは知ることが第一歩となります。僕が知らないだけで、他にも様々な病気があります。世間の認知度が一端を担って、病気による直接的苦痛だけでなく、間接的苦痛を被っている方が多くいると思います。そういう人を少しでも少なくするために、自分の中の認知度を上げていかねばと思っています。



吃音症についても書いています。よろしければ。