飲食店と仕入れ、スーパーの品質管理の小話



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こんにちは、生かし屋(@sakihirocl)です。飲食店まわりで仕事をしていると、仕入れの話題に事欠きません。今回は飲食店と仕入れに関することと、スーパーマーケットの品質に関することを、小話程度に記そうと思います。


飲食店と仕入れ 言わないとなめられる?


僕達が普段スーパーで買い物する値段と、飲食店の仕入れ値にどのくらいの開きがあるか知っていますか?これが、あんまり変わらないんですよね。もちろん業務用の調味料などは容量が多い分割安になっているものもあります。でも野菜とかお肉とか魚とかは、大量に仕入れない限りはスーパーと変わらない値段です。主力メニューで使う材料で日持ちするものなら大量に仕入れるかわりに単価を安くしてもらえたりしますが、数個単位だったり、決まった品目でなければ、安くはなりません。


仕入れは店主が出向く場合もありますが、大抵は配送してもらいます。会社の人が配送する場合もありますし、配送業者さんに委託している場合もあります。朝早く配送されることも多く、顔を合わせないこともあります。そんな中、商品の状態が悪いことがあります。野菜だと痛みかけだったり、状態の悪いもの、スーパーには到底並ばないレベルのものがあったり、お肉だとスライスしたお肉のかたまりの中に脂肪多めの部位が隠すように包まれているなど、業者の「不良商品」を紛れ込ませてきたりするのです。


はじめは状態の良いサンプルを持ってきて、契約すると徐々に不良商品を入れてくる業者を、幾度と目にしてきました。経験のある方ならすぐにクレームを入れて改善してもらうのですが、個人経営などで気付かずにずっと甘んじている人もいました。生鮮食品で在庫管理が難しいのは頷けますが、プロ同士のやりとりとしてはダメですよね。現状は横行し、どこかが貧乏くじを引いています。


貧乏くじを引く飲食店の特徴は、1.コミュニケーション不足、2.客単価が低い、このあたりです。客単価が低いと、業者さんからするとハードルが下がるのでしょう。要は「見る目」を侮られているのです。ただ一番の原因になるのはコミュニケーション不足です。配送で直接あわない、電話ですらやりとりをしない、相手の顔が見えないと、心理的にも心情的にもハードルが下がるのでしょう。逆に積極的にコミュニケーションを取っていると、やはり良いものを持ってきてくれるようになりますし、融通も効きやすくなります。


スーパーマーケットの品質管理


業者さんの在庫に品質の良し悪しがあるように、スーパーマーケットの品質にも良し悪しがあります。最寄りのスーパーが1つしかなく、そこでいつも買い物をしていて、商品の良し悪しを意識していない方も多いと推測します。野菜の表皮や切り口に注目してみてください。表皮にキズがついていたり、切り口が白ではなく茶色っぽくなっているのは、状態が悪い証拠です。目の澄んだ魚が無かったり、そもそも頭がなく切り身でしか売っていないところ、お肉であればドリップが出ているのが多いところは要注意です。こういうところは、全体的に品質管理が甘い傾向があります。同時に価格も抑えめなので、安さに飛びついてしまいがちです。


一度、百貨店の地下などで売っている野菜を見てみてください。やはり高価格帯の百貨店に入っている青果店では、良い野菜が置いてあります。もちろん比較的値は張りますが、べらぼうに高いというわけでもありません。味も全然違いますし、何しろ安心です。


同じ地域内に複数のスーパーがあって、そのうち平均価格が安いスーパーがあるならば、それなりの理由があると思ったほうがいいです。経験的に、状態が悪い生鮮食品を仕入れていたり、品質管理が甘い場合が多く見られます。食に関心があるならば、安さではなく状態の良い商品が置いてあるスーパーを選びたいですね。