後醍醐天皇や、醍醐寺、醍醐味でしか耳にしない言葉、「醍醐」。その語源を、気になったので調べてみました。
醍醐味の語源
・乳の精製における5つの味「五味」における最上級の味。
・五味とは下級から順に、乳味(にゅうみ)、酪味(らくみ)、生酥味(しょうそみ)、熟酥味(じゅくそみ)、醍醐味(だいごみ)。
・乳味:乳そのものの味
・酪味:乳を煮詰めた練乳や、ヨーグルトのような味
・生酥味:バターの味
・熟酥味:生酥をさらに熟成した味
・醍醐味:熟酥をさらに完成させた味、最上級で究極の味
・具体的には、チーズ説、ヨーグルト説、バターとヨーグルトの中間説など諸説ある。
・仏教用語で、大般涅槃経に記述有り。
牛より乳を出し、乳より酪を出し、酪より生蘇を出し、生蘇より熟酥を出し、熟酥より醍醐を出す、醍醐は最上なり。(P.97 五味相生の譬)
・転じて、深い味わい・本当の楽しさの意味でも使われる。
・聖宝理源大師が泉の湧き水を飲んで、「ああ、醍醐味なるかな」と言ったことが、醍醐寺の由来。
・天台宗で説く五時の一、法華涅槃時を最上の仏法として醍醐味と呼ぶ。
仏教と関わりが深い言葉でした。醍醐味には味とは付いていましたが、乳の精製における5つの味に関する言葉とは想像もつきませんでした。由来は古く、正確なことはわからないみたいですね。
なんかバターとかチーズとか聞くと、お釈迦様が「クロテッドクリームうめえ!」とかいいながらスコーン食べている様相が頭に浮かんで、ちょっと笑いました。